112年振りの復活!? ~オリンピックとゴルフ~

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かつてゴルフがオリンピック競技であったことをご存知でしょうか。

2016年のリオで開催される夏季オリンピックから、ゴルフが正式種目として復活します。

「オリンピックでゴルフ?しかも復活??」
と思われる方も多いかもしれませんが、
ゴルフは100年以上前にオリンピックの正式種目として採用されていました。

1904年にセントルイスで行われたオリンピック以来、実に112年ぶりの復活となります。

ではそんなゴルフの歴史についてすこしお話します。

母娘で出場!?オリンピックとゴルフの歴史

1900年にパリで開催されたオリンピックでは、
フランス、イギリス、ギリシャ、アメリカの4か国から男女計22名が参加。
その22名の選出経緯は不明で、個人戦のみ行われたそうです。

この時の女子金メダリストはマーガレット=アボット。
彼女は、母メアリーと出場しました。
これはオリンピック史上唯一の母娘同時競技出場だそうです。

母娘で同時にオリンピックに出場し、
さらに同じ競技に参加するなど現在では考えられません。

しかも彼女はアメリカ人女性として史上初の金メダリストに輝いたのですが、
亡くなるまでこの試合がオリンピックであるという事実を知らなかったそうです。

これも現代の価値観からすると、ちょっと考えられない出来事ですよね。

皮肉な結末を生んだアメリカ人のためのオリンピック

続くセントルイスオリンピックは男子個人戦と男子団体戦のみになりました。
参加人数は77名に増えましたが、
驚く事に、77名中74名がアメリカ人。残り3名はカナダ人。
という、アメリカのための試合だったようです。

1チーム10名の団体戦が行われましたが、
10名揃うチームがアメリカしかないのですから、
当然ながらメダルはアメリカが独占です。

この時点でオリンピック競技として開催されている意味がよくわかりませんね(笑)。

個人戦はストローク戦の予選で32名にしぼり、そこからマッチプレーを行ったそうです。

予選を通過した32名中カナダ人はたったの一人でしたが、
金メダルを獲得したのがそのカナダ人のジョージ=リヨンでした。

何とも皮肉な結末です。

歯がゆい。2016年の競技フォーマット

短いながら珍記録が残る、オリンピック史上におけるゴルフ。

では、復活元年となる来年は、どのような試合形式なのでしょうか。

どうやら選出基準(基本的には世界ランキングによる)をクリアした60名による、4日間のストロークプレーで行われるようです。
そして上位3名にメダルが贈られ、団体戦は行われないとの事です。

WGC(世界ゴルフ選手権)などの試合形式と変わらないので、
個人的にはあまり興味をそそられませんでした。
せっかくオリンピックの影響でゴルフに興味を持ってくれた人がいても、
ゴルファーが『面白そう!』と思える内容でなければ、おすすめ出来ないと思うんです。

今回の選考基準だと、
『たまたま出場資格があるから出てみたら、その試合がオリンピックでした。』
というように感じるのは私だけでしょうか。

IGF(国際ゴルフ連盟)によると

『今回は準備期間が短かったのでコレで行く。』
『リオでの結果を踏まえて、再検討する事もあるだろう。』

との事ですが、東京オリンピックの時にどうなるのか不安しか見えてきません。

そもそもリオでゴルフ競技が復活すると決まってから今回のフォーマット発表まで、5年ほどの期間があったのに

『今回は時間がなかった。』

??
 
・・そんなことでは、リオでの結果を踏まえて再検討するなんてムリなんでは・・!?
とさえ思ってしまいます。

話合いの経緯までは分かりかねますが、

2020年の東京五輪では是非ともゴルフが盛り上がって欲しい!
そしてゴルファー人口が増えて欲しい!

と願う身としては歯がゆい気持ちでいっぱいです。

議論白熱の開催コースに関して

また開催コースの霞ヶ関カンツリー倶楽部に関しても今国内で議論が白熱しています。
既に決定しているので今後のコース変更は難しいとは思いますが、

『東京オリンピックなのだから若洲ゴルフリンクスでやって欲しい!』

とか、

暑くて誰もプレーしない時期。まして観戦など行かないとの観点から、

『軽井沢のコースでやるべきだ!』

などの意見を耳にします。

霞ヶ関カンツリー倶楽部は、とても良いゴルフ場だとは思いますが、

  • 開催時期が酷暑であること
  • 今後ゴルフを始める人が、霞ヶ関カンツリーに興味を持ってラウンドしてみたいと思ってもプライベートコースなので、おいそれとはまわれないこと

などはマイナス材料ではないでしょうか。

開催に向けて~成功への願いと私なりの改善策~

文句ばかり言って、お前には何か画期的な意見があるのか?と問われると困ってしまうのですが、

オリンピックにおけるゴルフの復活並びに東京オリンピックの開催は、
ゴルフ界には追い風・チャンスですので是非とも成功して欲しいとの願いがある訳です。

今決まっている条件で最善になるよう尽くす事も大事ですが、
変更の余地があるのならそれに対して思考を止めず、意見を出し合いそして実現化を目指す!
というのが大事なのかなと考えている次第です。

ちなみに・・・
個人的には個人戦はマッチプレーを。
団体戦も開催し、ライダーカップやプレジデンツカップをアレンジした試合形式になると楽しめそうな気がします。
例えば、1組目は4ボール。
2組目は4サム、3組目はスクランブル、4組目・5組目はシングルス戦・・。

この形式だと3組目まではダブルス、4・5組目はシングルスですから各国10名ほどの参加者が必要になります。

そして更にアマチュアを2名以上選出しないといけない、
などとするとアマチュアにも夢が広がります。

ただし優勝候補国は限られてしまいますが・・・。

ゴルフ界を盛り上げたいと少しでも考えていらっしゃる方は、
開催コースや試合形式等どんどんアイディアを出して頂きたいです。

その為にもそれを取りまとめてくれる機関が存在すると良いかなと考えます。
例えそれが実現化しなくても、もしかしたら東京五輪以降に活かされるかもしれないですしね。

とはいえ、100年以上振りの復活。
オリンピック競技として初めてゴルフを観戦できること。

本当はとっても楽しみなのです!

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