2019年のゴルフ界を振り返って
主役はタイガーウッズ
今年のゴルフ界はタイガーウッズの1年だった。
そう断言しても良い。
もちろん日本では女子ゴルフツアーが渋野日向子プロのメジャー優勝により大いに盛り上がった。こと日本に関してはその後の鈴木愛プロとの賞金女王争いも含めれば多くのインプレッションを残したのは彼女であるだろう。
しかし全世界規模で考えればタイガーウッズが主役であったと私は思う。
次の勝利に向けて、、
年間成績でもタイガーよりも良い成績を残した選手は沢山いるがそれでもタイガーを推す1番の理由は11年ぶりにメジャー大会を制したからだ。
皆さんご存知のマスターズ。メジャー通算勝利数を14から15に進めた意義。これは本当に大きいと思う。しかも昨年から復活の兆しを見せていたとは言え、彼は腰や膝の手術を何度も受け、その都度想像を絶するリハビリとトレーニングを重ねてきたのだ。43歳という年齢でこれを成し遂げたことは奇跡とだけではとても言い表せない。復活の為に、そして子供たちの前でもう1度闘う意志を見せたかった彼はそれこそ血のにじむ努力を高いモチベーションでやり続けたのである。
マスターズ以降は消耗が激しかったのか確かに成績は振るわなかった。
しかし彼は歳を重ねた自分を理解し、試合数を抑え、適度に休養を取り日本では初開催となるPGAツアーでまたも勝利を挙げた。それだけで感動と興奮と感謝の想いを持ったのだが、彼のPGA通算勝利数はサムスニードに並ぶ82勝となった。恐らく83勝目も近いうちに挙げ記録更新をするだろう。
適度に休養を取っていると言ったがトレーニングと練習に途方もない時間をかけるのがタイガーでもある。
タイガーのトレーニングと練習
彼は特にウェッジの練習を好み、それこそ楽しくていまだに1日4時間でも5時間でもウェッジを打ち続けるそうである。驚いた事に彼はウェッジを1試合に1本変えるそうだ。それだけの練習をしているのだから当然だと思う方もいらっしゃるかもしれないがクラブを新調するとフィーリングを損なう危険性もある筈だ。しかし彼は最近のクラブ作りの技術を信頼している。精密に作られたクラブの製品誤差は無いと信じており実際フィーリングは損なわれないそうだ。それよりもフレッシュなフェースでイメージ通りのスピンがかかる事を良しとしているのである。
我々常人には計り知れない事が少し寂しいが、だからこその大スターなのだと思わされるエピソードである。
最後に
最後に。
ZOZOを制したタイガーはプレジデンツカップのキャプテンとして自らをメンバーにピックした。勝利から1か月間姿を見せなかったが自身の主催大会で復帰した彼の身体は更にシェイプされ研ぎ澄まされているように見えた。結果その大会は4位。そしてプレジデンツカップでは出場した3戦全てに勝利を挙げアメリカチームを勝利に導いたのである。
今年1年間のゴルフ界において彼ほど人々に感動とインプレッションを与えたプレイヤーは他に居ない。
それは私が彼の大ファンだからと言うだけではない筈だ。